第十一回 清水にぎわい落語祭り『清水テルサ公演』『エスパルスドリームプラザ公演』

2023/10/08(日)久々に落語会に行った。

まずは、13:30からの『清水テルサ公演』へ。

前座の三遊亭げん馬さんは、「げん馬」という名前にちなんだ枕は面白そうだったんだけど、いかんせん声が小さくてよく聞こえなかったのが残念だった。がんばれ!

柳亭小痴楽さんは、断片的にYouTubeで話しているところなんか見る限りだと、ちょっと過剰なくらいのべらんめえ調? があざとくて乗れなかったが、生で見て印象が一変した。落語に入った後もちょいちょい落語から離れてフッっと自分の家族ネタなんか放り込んだりして、実験的なことをやりつつ噺は破綻していないと思った。動画で立川談志の音源について言及して、こういう演出に対して集中できなかったとか言っていた記憶があるけど、自分の中に取り込んでみたい思いがあったのかな。「松山鏡」という話は音源でも聞いたことがなかったので、初聴きがこれでよかった。

youtu.be

そういう流れから、林家彦いちさんの「遥かなるたぬきどん」で枕が盛り上がりすぎて、演出なのかわからないけど、サゲまで話が進まなかったのかな? もしくはこういう構造の話なのか。音源があるのでこれは聞いてみなければ。

桃月庵白酒さんの「代書屋」は、やはり与太郎ものの面白さは自分にはよくわからないという事が分かった。ひたすら細かい言い間違いを繰り返してるだけじゃないか...。枕で五街道雲助さんの人間国宝認定に触れてくれたのは良かった。口舌の良さと発声の大きさが音源で聞くよりも、生で聞くとそのありがたみがよく分かる。

そしてトリの柳亭市馬さん。これは、噺にはいって「寝床」だと分かったところで、自分の中でもグッと前のめりになるのを感じたくらい。期待に胸を膨らませてそのまま最後まで聞かされた感じだった。

これ音源でも実は事前に聞いてたんだけど、やはり生で観て、噺に合わせた身振りを見れたのが良かった。実際この噺の前半部、定吉が旦那に報告する流れとか怠いんだよなあ。そこが空間使って見せられるとそうでもなかったのは発見だった。あと、全体的に抑制が効いていて、もうすこしキャラクターをデフォルメしてやれそうなところも踏み込まないんだよね。そこも上品で本寸法の落語を聞いたという感触が残った。

 

続いて『エスパルスドリームプラザ公演』である。『サウンド・シャワー・アーク』というライブハウスでの落語会。

 

こちらは一番面白かったのが、吉笑さんの「現在落語論」についての裏話で、えーそうだったのと思ったのと、この本読んで天才だと思っていたのが、正直ちょっと裏切られた気持ちも(笑。真打昇進、影ながら祈ってます。ただ、枕にせよ落語にせよ「塩梅」とか「えー」みたいなフィラーが多くて聞きづらかったかな。

生志さんの古典落語目当てだったので、ニュース落語をやったあとに、もう一席「お菊の皿」をやってくれたのが嬉しかったし、全体のメンツ見てここで自分がやっておこうという感じで締めてくれたのがカッコよかった。

春風亭百栄さんは、興津出身ということもあってか、出身高校が今の自分と関わりのあるところだったり、草薙球場に定期的に来てるだとか地元ネタがとにかく面白かった。

三遊亭白鳥さんは、正直分からん(笑)。

 

久々に外出して集中して観劇したので疲れた。かえってぐっすりと睡眠。